いのちのうた(お題 by 鳩山兄)
湧(わ)きいづる泉の水の盛(も)りあがりくづるとすれやなほ盛りあがる 窪田空穂
隣室(りんしつ)に人は死ねどもひたぶるに帚(ははき)ぐさの実(み)食ひたかりけり 斎藤茂吉
池水に病(やま)ふ緋鯉の死ぬときは音立てて跳ねてただち息停(いきと)む 北原白秋
鉄かぶと鍋に鋳直したく粥(かゆ)のふつふつ湧ける朝のしづけさ 土岐善麿
これやこの一期(いちご)のいのち炎立(ほむらだ)ちせよと迫りし吾妹(わぎも)よ吾妹 吉野秀雄
★普段は目もくれない、と言うては失礼かな?的大御所作品より★
by tanka_meitey | 2010-01-29 22:41 | 喫歌室